雇い主と従業員との間で交わした労働時間の上限は、繁忙期には各々の状況を注視する余裕がなくなるので越えられがちです。誰かが気づいて指摘する暇もないほど仕事が立て込んでいるときは、勤怠管理システムに自動判断させることによって労働させすぎないように配慮します。時間に追われていても勤怠管理システムへの入力は個々人の義務であるために、自然的に情報が蓄積されるのが常です。労働時間にまつわる設定をよしなに行っておけば、過度に働いている人物が抽出されます。
一日につきどの程度の時間を業務に費やしているのかなど、勤怠管理システムに保存されている情報を参照することが可能です。課題が一切なく勤怠管理システムさえ導入していれば管理が実現するのではなく、担当者が逐一状況把握に努めないと労働者の実情は掴めません。情報として存在しているけれども、結局は目視で内容を確認して組織にとって有益な判断を下す必要があるからです。勤怠管理システム全体を大切な資産として扱わせるためには、当然のことを繰り返し行えた人物には報酬の値上げを実施するなどの対策を講じます。
費用が増大する結末は避けられませんが、人材を疲弊させすぎることなく健全な企業としてあり続ける契機になります。組織を統括する責任者に進言するときには、感覚的な根拠を持ち込んでも取り合ってはもらえません。抽出した情報を見せつけると、状況が重く見られて労働環境の改善へ前進します。